最近ほとんど壊れることのないハーレーダビッドソン。消耗品以外はほとんど交換する必要のない「いい子ちゃん」です。でもたまに切れてるテールランプ。これが厄介です。
多分、1450ccになった TWINCAM88以降のモデルだと思うのですが、テールとブレーキランプが両方点かない車両がたまに入ってきます。レンズを外してみると、バルブは切れてる様子がありません。この年式から後のハーレーのテールランプバルブは、バルブ本体と、ベースとハーネスが一体になっています。一見ウェッジベースになっているバルブが外せそうに見えるのですが、ジュラコン樹脂で挟まれたバルブベースは中でハンダ付けされているらしく、取ると壊れてしまいます。
やむなく、部品で注文するのですが、何と6,677円+消費税です!お客さんに説明するのも大変です。
たかだかバルブ一個の交換で、7,000円近い部品代は、とても理不尽です。しかし、今回あることがわかりました。切れている車両には共通点があったのです。それは、ウインカーの交換です。「ウインカーなんか関係ないだろ?」と思われるかもしれませんが、テールの切れた車両のレンズを外すと、けっこう汚れていたり、湿気が入った形跡があるものが多いのです。実は、このバルブが採用されたハーレーのテールランプの中には、ウインカーハーネスのジャンクションも入っているのです。
つまり、ウインカーを交換すると、本来のハーネスより細い線だったり、アースをボディーアースに変更したりするために、レンズ内に入るハーネスに隙間ができて、そこから湿気(主にタイヤに巻き上げられた水)が浸入し、ウェッジベースの隙間に入り、ショートさせてしまうものと思われます。今回の症例では、フィラメントの断線もなかったくらいですから。
まあ、原因はさておき、切れてしまうと高い部品台を申し受けることになってしまいますので、ウインカーの交換は極力避けていただけるとありがたいんですが….