YAMAHA AST-S1Limited~その4(完了)~

運用を始めてから、調子はいいとは言え、やはり専用カートリッジのことが気になってしょうがなかったS1Limited… 常にASTアンプとカートリッジの出品とハドフを監視する日々。

そしてその日は割と早めにやってきた。オクでの出品である。「YAMAHA ステレオパワーアンプ AST-A10」という題字のみで、説明文も簡素。写真を見ていくと…カートリッジも入ってますね。

拡大してみると…AST-S1Lの文字が見えます。まさしくこれですね。通電のみの確認とのことですが、欲しいのはこのカートリッジだけなのでいいでしょう。

結局…終了間際でいつものごとく熱くなってしまい、ぼちぼちの価格で落札。もう少し待てばカートリッジのみも出たかもしれないけど、アンプそのものは売ってしまえばいいという安易な考えが発動したということだ。

数日後、届いたアンプからいそいそとカートリッジを取り出し、設置済みのアンプに差し込む。音を出すと…うん、悪くない。今までのS1用カートリッジに比べるとやや元気がないが、今までは鳴りすぎていたということ。角が取れて、いいところだけ残った感がある。

ポピュラーもクラッシックも、どちらも良く鳴らしてくれる。これでようやくASTシステムを堪能するための役者が揃った。ここまではテスト用の接続として、CDから直にアンプに入力してスピーカーを鳴らしていた。本来この使い方が最も音がいいのだとは思うが、他のソースでも鳴らしてみたいので、メインシステムに組み込むことにした。

メインシステムのアンプのRECOUTから出力をもらい、ASTアンプへ。これでどのソースでもASTを鳴らせる。ASTの良い点は小音量でも元気の良い音を出してくれること。メインシステムのスピーカーはバックロードホーンのため、小音量では何ともあっさりとした音。そこにASTの音をプラスしてあげれば、迫力のある音が小音量でも楽しめる。A+Bスピーカーだと各々の音量を調節することはできないが、この接続だと別々に音量を調節できる。電機は食うが、気分はいい。

少し鳴らして気が付いたのだが、ASTのスピーカーは指向性がかなりシビアだ。箱をちょっと内側に向けると、中高音が安定し、定位感も増す。しかし低域は、スピーカーの中心位置より頭を少し外側に外した方が、ぐっと厚みをもって響いてくる。何とも不思議なシステムだ。しばらくはこのまま、いろいろなコンポーネントやソースで楽しもうと思う。