YAMAHA AST-S1Limited~その3~

さて、ユニットもエンクロージャーに収まり、ようやく音出しができる状態になった。現在の館内の配置上、専用スタンドが使えなくなってしまったので、机の上に乗せた状態で試聴する。

前回同様、適当なCDプレーヤーをアンプに直結しての音出し。さすがに最初はエッジが固いのか、少しこもりがちの音が出てくる。時間とともに中低音の切れが増し、元気のいい音になってきた。CD数枚を再生してみたが、確かにこのサイズのスピーカーとは思えない低音が出る。厚みと落ち着きのある低音だ。対して高音は華やか。1000Mを彷彿とさせる、ベリリウムのツゥイーターは見た目にも高級感がある。ヤマハのスピーカー全体に感じる、ピアノなどの楽器に響きが一皮乗る感じもあり、ヤマハっぽい音を楽しめる。

全体的にそこそこまとまった音で、エッジの張り替えは成功したと言えるだろう。しかし、ちょっと気になる点がある。それは、低音の出方にむらがあるように感じることだ。気のせいかもしれないのだが。実はこのLimitedにはAST-KS1Lという専用のASTカートリッジがあるらしいのだ。前述の通り、S-1とLimitedは全く違うスピーカーだ。それを同じプログラムで鳴らせるはずもないのではないか。ちなみに、ASTアンプの説明書によると、必ずスピーカー本体に対応したカートリッジを使えと書いてある。最悪、ユニットの破損も…なんて物騒なことも書いてあるから恐ろしい。

次はスピーカーとアンプをきちんと設置してエージングを進めつつ、正式なカートリッジを探しにハドフを回ることになりそうだ。