1970~80年代のディスコブーム。その中にあって、ちょっときわもの的な扱いを受けていた?のがこのボニーMだろう。当時、ヨーロッパを中心にチャートを賑わしたボニーMだが、結成されたのは、ドイツである。しかも、同じカテゴリーのアーティスト達が集まって発生する通常のグループと違い、仕掛け人により合成された、人工的なグループなのだ。まあ、わが国では当たり前のスタイルなのだが、海外のアーティストで、しかもそこそこ成功した例は珍しいと思う。
その仕掛人は、フランク・ファリアンというドイツ(旧西ドイツ)のミュージシャンらしい。彼は自身の音楽プロジェクトとしてボニーMを立ち上げ、表の顔としてのメンバーをオーディション等で集めたそうだ。女性3人と男性1人という珍しい構成で、歌ってるのは女性のパートはリズ・ミッチェルとマーシア・バレットの2人だけ。男性のパート(わずかだが)は仕掛け人のファリアンが裏で歌い、ボビーファレルが口パクと踊りで盛り上げ、残りの女性メンバー、メイジー・ウイリアムスはダンスのみ、とわけが分からないグループだ。メンバーはその後リズを残して、総入れ替えが行われる。
しかし、この初期のメンバーのボニーMが、ヨーロッパを中心に大人気を博したのだ。そのヒットは、世界的なディスコブームに乗り、日本でもかなり知られるところとなったが、本場アメリカでは今一つ受け入れられなかったようだ。
私がこのグループ(ユニットと言うべきか?)のことを知ったのは、邦題「怪僧ラスプーチン」を聞いたことだった。当時中学生だったかな? その時買ったシングルは今でも持っている。当時は、ファレルの口パクのことなど知る由もなく、ただ明るく楽しいサウンドを喜んで聞いていた。
最近では、ボニーMのLPは人気が高く、セット物では1枚当たり2,000円を超えてしまうことも多く、なかなか買うことができない。今回購入したLPは、近所のリサイクルショップのちょっとお高いLPコーナーにあったもの。見たことがないジャケットだったのと、ベスト盤ということもあり、さらに意外に安かったので買ってみた。
そして、このベスト盤、ディスコグラフィーに載ってない!でも、ボニーMのヒット曲はほぼ全て収録されている。そして、音質が悪い…よくある寄せ集めのベスト盤の、ぐちゃっとした音だ。まるで、自分で編集したカセットテープのごとし。まあ、それもしょうがないので、頑張ってLPコンプリートを目指しましょう!
キカイとごはんと猫が好き。