「LPレコード聞いてます!」の番外編、「カセットテープ聞いてます」です。今回は、ソプラノ歌手のキャスリーン・バトルとギターの名手クリストファー・パークニングによるアルバムです。1984年の録音。
ギターの演奏に関しては、私ごときが評価することではないのですが、ソプラノのボーカルとこんなにも相性が良いとは思わなかった。淡々と音色を奏でるギターとは対照的に、感情や技巧を乗せやすいボーカルは少々アンバランスな感じもするのだが、楽曲としてまとめてみると十分鑑賞に堪えるものだ。内容も、定番のアヴェマリアや民謡、霊歌とバトルの技量を堪能できる。バトルの声は本当に素晴らしく、天使がいたら、こんな声だろうと思われる。近くで歌われたら、確実にあの世にご招待されてしまうだろう。
しかし、また同じようなことを書いているとは思うが、カセットテープ(ミュージックテープ)の音が素晴らしい。レコードから落としたわけではないので、スクラッチは当然なく、テープ固有のヒスノイズすらほとんど感じられない。テープのポテンシャルを100%引き出して録音されているのだろう。しかも、検出ホールの形からクロームテープが使われているようだ。ドルビーBでも高音質なのも納得だ。このカセット、実は未開封の物を手に入れ、今回が初再生となる。よく言う「転写」やテープ切れもなくてよかった。レコードより、ちょっとだけお手軽に良い音を楽しめるミュージックテープ。なんか、どんどん増えそうだ
キカイとごはんと猫が好き。