スピーカーシステム入れ替え Victor FB-5 その②

交換したネットワーク部品

ネットワークは、2ウェイなので割とシンプルな構成。1.2mhのコイルと、3.3μFのコンデンサーが2個づつ片チャンネルに使われている。今回は、それぞれオーディオグレードで割とお高いパーツを使用した。配線も貧弱なプリント基板は使わずに、OFC線を使った直配線で組んでみた。 Continue reading

スピーカーシステム入れ替え Victor FB-5 その①

VictorのFB-5という古いスピーカーを入手した。今回はその運用までの記事です。

バックロードホーンという形式のスピーカーは、市販品ではとても珍しい。しかしながら、今は亡きオーディオ評論家である長岡氏の功績により、自作スピーカーではメジャーな形式である。かくいう私も、学生時代は氏設計のスワンをサブロク合板から、特売で買ったRYOBIのジグソーで切り出して自作したりして、悦に入っていた一人である。 Continue reading

乗鞍ヒルクライム’2022参加?記

毎年参加している乗鞍ヒルクライム、昨年までの2年間はコロナの影響で開催は見送られていた。今年の開催も危ぶまれていたが、厳重な感染症対策が講じられた上での開催となった。とは言え、過去2年間も「勝手に乗鞍」と称して、毎年常宿に宿泊してエコーラインを走ってはいた。公式な大会は3年ぶりだが。私にとってはいつもの乗鞍なのだ。 Continue reading

” LIFE SUPPORT ” AIR SUPPLY

エアサプライは1980年代に一世を風靡したオーストラリア出身のグループだ。有名なのは、ロストインラブに代表される美しいバラードナンバーだろう。エアサプライは、それに続く同様のバラードナンバーだけで、80年代の音楽シーンに足跡を残したともいえる。

このアルバム、ライフサポートは1979年の作品。デビューからだと4枚目のアルバムとのことだ。80年代に入り、彼らが脚光を浴びたのは、先に挙げたスローバラードが印象的な「ロストインラブ」という通算5枚目のアルバム。おそらくほとんどの人は、それがデビューアルバムだと思っているだろう。

私が、この「ライフサポート」に出会ったのは、1983年頃、高校生の時だったと思う。ある日、地元のレコードレンタルで見かけたのだ。最初は、エアサプライの新譜だと思い、借りずにスルーしていた。しかし、当時のラジオでも、雑誌でもそんなアナウンスは全くなく、私の中では謎のアルバムになっていた。後日、その謎を解明すべく借りてみることにした。

針を落とした瞬間、大きな疑問符が頭の中に浮かんできた。なんか、激しいな…ロックだね、これは。まさかの路線変更か? 私の知ってるエアサプライはハイトーンのボーカルをこれでもかと前に押し出してくるアレンジで、正直飽きる。ところがこのアルバムは、各楽器の音もきっちりとボーカルに並んで出てくる。軽快なベースラインなどはとても心地よい。

その時ライナーを見て初めて、79年のアルバムだと知った次第だ。このアルバムでも十分ポピュラー路線で行けるはずだとは思うが、ロスト~の方が売れてしまったので仕方ない。当時録音したテープはすでになく、改めて入手した。正直、私はこのアルバムの方が、その後の路線のアルバムよりだいぶ好みだ。ロック好きにもお勧めです!

“シングルズ 1969〜1973年” CARPENTERS

カーペンターズは1960年代から80年代にかけて活躍したアメリカの兄妹ポップユニットだ。まあ、そんなこたあ誰でも知ってますよね。私の年代で、カーペンターズ知らなかったらもぐりですわ。だってこんなにポップでいて、色あせないメロディーと歌声…これだけ耳にやさしい音楽は、そうそうないと思います。言うなれば、「絶対間違いのないやつ」なんですよ。しかし、周知のとおり、カレンカーペンターは1983年に亡くなっている。新しいアルバムが出ることはない。

このレコードは、70年代までのカーペンターズのベスト盤。彼等自身の選曲によるものだそうだ。しかもリマスター盤との表記なので、期待してレジにGO。ちょっとお高いレコード(1,000円~のもの)に関しては、レジで検盤させてもらっている。傷はないけど、かなりのトレース痕があったが、ジャケ&ライナーもきれいなので購入した。

いそいそと持ち帰り、針を落とすと、静寂の中からカレンの歌声が響いてきた。本当に美しい声だ。歌ばかりが評価されるカレンだが、実は優秀なドラマーでもある。以前、ドラムを演奏する彼女のビデオを見たことがあるが、なんとも楽しそうに演奏する姿が印象に残っている。ご冥福を…

” カルメンマキ&OZ “

私は邦楽はほとんど聞かない。それを説明する「かっこいい理由」も特にない。でも、ちょっと聞いてみたいような気がするアルバムは、たまにある。

このアルバム、”カルメンマキ&OZ”もそのうちの1枚。以前、カセットに録音されたものを持っていたのだが、音が悪すぎて聞く気になれなかった記憶がある。長年、ハドフのレコードコーナーを掘り続け、やっと最近入手した。大体、カルメンマキさんてどんな人なん?WIKI先生に聞く前に、まずはレコードに針を落とす。1975年にリリースされたというこのアルバム、サウンド的には、カルメンマキさんを前面に押し出しまくる内容。まあ、このボーカルの力量を聞いたら仕方がない。力強いブルーシーな歌声だ。OZの演奏も素晴らしいのに、ともかくボーカルだけが前面に押し出されているミキシングで、ちょっとアンバランスに感じてしまう。楽曲は、かなりプログレッシブロックに近いイメージで、シングルカットして云々というような、日和った曲など入っていない。

WIKI先生によると、それでもセールス的にはそこそこ好調だったそうだ。何と、10万枚も売れたとか!。その後はどちらかというとアンダーグラウンド方向の活動がメインだったようですが、現在も元気に活動中のようです。

というわけで、久しぶりに聞いた邦楽のハードロックアルバムは好印象でした。ロック好きにはお勧めですね。

坂東札所1番杉本寺、3番田代寺、4番長谷寺

さて、またかと思われるかもしれませんが、去年の記事です。しかも3月9日…

まあそんなわけで、ほんとにたまにしか行かなく(行けなく?)なった坂東33観音巡り。今回は、鎌倉に点在する3観音様を巡ります。移動は電車と徒歩。横浜線、小田急線、江ノ島電鉄と乗り継ぎ鎌倉へ。鎌倉駅に降り立つのは、およそ40年ぶり。何で行ったか覚えてもいないので、周辺の記憶もゼロ。

さて、ではてくてく歩いて回るとしましょう。最初の目的地は、札所1番杉本寺。鎌倉駅からは、徒歩20分くらいのところにあります。交通量の多い駅前通りを北に向かい、鶴岡八幡宮を右折し金沢街道へ入る。相変わらず交通量は多く、古都鎌倉という風情はまるで感じられない。少し歩くと、左側に小さな看板で、札所1番杉本寺の表示。山の斜面にへばりついた階段を上がると、途中に拝観料を徴収する関所(笑)がある。笑顔の素敵なおじいさんに300円を払い、階段を進む。拝観料を払ったことで、初めて鎌倉っぽさを感じた。本堂で参拝を済ませ、納経所へ。人気のない境内は、落ち着いた空気に満ちている。とても良い雰囲気だ。下の街道の交通量の多さも感じられない。納経を済ませ、次の目的地へ。

3番田代寺は、杉本寺から南西方向に下ったところにある。金沢街道を少し戻り、裏路地を繋いでお寺に向かう。路地に入ると、さすがに鎌倉らしい、風情のある建物や景色を見ることができる。やはり幹線道路を繋いで歩くとつまらない。杉本寺もそうだが、この田代寺にも道路標識レベルの大きな案内看板はない。坂東33観音巡礼は、そんなに人気がないのだろうか?

銀塩写真、フィルムも機材もガタガタなのでこんな絵しか撮れない。

杉本寺に比べると、田代寺はとても小さなお寺。近年話題の、北条雅子さんにゆかりのあるお寺とのことです。季節によってはつつじがたくさん咲くことで有名らしいのですが、この季節は…まあ、こんな感じです。裏手の剥き出しの山肌が怖いですね。何百年も前からここにあるのだから、大丈夫なのかもしれないけど。

さて、参拝納経を済ませて、次のお寺へ向かおう。再び電車(江ノ電)に乗り、3つ先の長谷へ。目的地は、札所4番長谷寺。長谷寺は、テーマパークのようなお寺だ。小規模ながらも参道があり、山門の先に入り口が見える。拝観料の支払いは専用の窓口があり、自分が映画でも見に来たのではないかと錯覚してしまう。中に入ると、広大な敷地はとても美しく管理されており、それを見るために訪れる人も多いようだ。私はというと、用事を済ませてサッサと帰ってしまう。どうも、にぎやかなお寺は性に合わない。

1番に参拝したときは曇っていた天気も、午後になると強い日差しの晴天に変わった。せっかくなので、長谷寺から鎌倉までは歩くことにした。あまり買い物には興味のない私であるが、いろいろな店を見ながら歩くのは楽しいものだ。鎌倉駅に近づくと、線路沿いの商店街は更なる賑わいを見せる。でも、なんだか「古都鎌倉」の風情ではない。再開発により、お金と人は増えるだろうけど、大事なものはずいぶん失われてしまったようだ。

今回の巡礼で最も印象が良かったのは、やはり杉本寺だ。札所1番の風格というか、歴史に裏打ちされた洗練されたたたずまいは、それにふさわしい。坂東の札所は、東京を中心に外側に広がって点在している。都内には、台風の目よろしく浅草寺しかないが、都市部に近く、仕事で行ったことがあるような雑踏の中にある寺社はあまり得意ではない。おいしい物は、後に取っておく性質なので、まだしばらくはつらい巡礼になりそうだ。