ようやくこのアルバムのレビューを書くことができる。というのも、ケイトブッシュはデビュー当時から注目し、聞き続けているアーティストだが、あろうことか、このLPを持っていなかった! 一応、アナログ盤でちゃんと聞いてから、書くように決めてるのです。
さて、ケイトブッシュのことを書き始めると、とても長くなりそうなので、このアルバムのレビューだけにしようと思います。” LION HEART ”という言葉は、イギリス人にとっては特別な意味を持つ慣用句であると思うのですが、ジャケットではコスプレです。まじめな内容とのギャップに洒落っ気を感じますね。前作(デビュー作)の、” THE KICK INSIDE “と比べると、全体的にしっとりと落ち着いた雰囲気にまとまってます。この初期の2作品は、彼女的にはあまり納得のいく出来ではなかったようなことも聞いたことがあります。世間的には、プロデューサー色の濃いアルバムとも評され、3作目の ” NEVER FOR EVER “からがケイト節の真骨頂とも言われています。確かにそうかも知れませんが、このアルバムの音楽的な奥行きの深さ、ボーカル、ピアノの旋律の美しさ。これで納得がいかないと言われても困ります。
まったく、ギフトを持った方のご謙遜は、凡人にはレベルが高すぎます。そういえば、彼女はピンクフロイドの、デビットギルモアに見出されたらしいですね。この後、彼女の作品はどんどんプログレッシブになっていくので、納得のいくところです。