”G-SHOCK” という時計のこと

gshock003”G-SHOCK”とは、日本の誇る電卓屋、カシオ計算機が作った腕時計である。クオーツ時計黎明期のわが国の時計業界において、ある意味異業種からの参入だったのだろうか?定かではないが、私の記憶の中のカシオとは、「♪ 答~え、イッパツ、カシオミニ!♪」から始まっているのは、間違いない。まさに、写真のこの電卓である。今でも、普通に動くから恐ろしい。他に、シャープエルシーメイトなども持っているが、これも普通に動く。30年以上前の電卓が!動くのである。電機業界の開発者たちよ!思い出すがいい!時間が来れば壊れるものなど作っているからダメなのだ!>おっと、脱線。

gshock001それにしても、昔のキカイは造りがいい。上下のケースを合わせているビスは1本しかないし、はめ込みの爪も、ケースを開けても折れたりしない。これだけの年月を経て、樹脂の劣化が少ないのは、当時の方が、工業製品の質がよかったことに他ならない。

40年以上前のこと。年上のいとこが持っていた、セイコーだったか、「自動巻き時計」の意味すらわからず、時計に対する憧れを持つことさえ、夢のまた夢であった。そんな私が最初に時計を買ってもらったのは、中学生になった時だったかな?カシオのクォーツ時計だった。もちろんデジタル。通常のデジタル表示に加えて、アナログ指針を液晶で表示することもできる、いわゆる「アナデジ」であった。考えてみれば、カシオは最初から液晶のデジタルしかなかったわけで、針式のクォーツを出してくるのは、相当後だったと思う。

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ファースト直系の5600系も電波ソーラーを装備している。

時計に対しての興味は、その後も特にあったわけではないので、最初の時計が動かなくなっても、特に何が欲しいとも思わず、もらったりした時計を、したりしなかったりだった。そんな折、1983年だったか、G-SHOCKが発売された。当時、耐衝撃を歌った時計など存在せず、それに何の意味があるのか?と言うのが世間の最初の反応だったろう。今までの液晶デジタルの時計を、バンパー構造の外骨格で覆っただけに見えて、私も無関心だった。

それが今や、腕時計のカテゴリーの一つと言えるまでに成長している。時計の技術そのものは、ソーラーや、電波時計、スプリングドライブにエコドライブなど、様々な進化を遂げてきてはいるが、G-SHOCKの登場と進化は、かつてのクォーツショック以来の大きな衝撃だと思う。それまでのクォーツ時計も、投げたり、落としたりしなければ、まず壊れたりすることはなかった。それでも十分だった市場に、G-SHOCKは投入された。投げても落としても、踏み潰しても壊れない時計。思えばそんな頑丈性能も、ミルスペック等にはニーズがあったかもしれない。しかし、性能的なニーズのない市場でも、受け入れられたのだ。

写真 2015-09-28 20 26 04ここ十数年の私の時計趣味においても、G-SHOCKが普段時計に加わったのは、ここ最近。ゴツイ系のガルフマスターもあるのだが、がさばるので、もっぱら5600を使っている。デジタルオンリーの表示は見やすくてよい。ベルトは樹脂ベルトだったので、例によって、NATOベルトに替えてしまった。グリーンELとラスタカラーのベルトが気に入っている。後4本ぐらい腕が生えてくれれば、たくさん時計を付けられるんだが… 次はチプカシかな?

 


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