私が彼女たちの曲を知っているのは、後年の「スロウハンズ」だけであった。もちろん、名前だけは常に聞いてはいたが、シュープリームスやスリーディグリーズと混同していなかったかと問われれば、反論はできない。そんなわけで、とっても新鮮な気持ちで針を落とす。
聞こえてくるのは、なじみやすいリズムに乗ったきれいな歌声。ジャケット写真からすると、かなり初期のアルバムかと思い、調べてみると、3枚目のアルバムのようだ。後の「スロウハンド」のような大人のバラードに比べると、やはり若さが感じられる歌声ではあるが、決して薄っぺらい声ではなく、コーラスグループとして大成するであろう余力を感じる。もともとは、4姉妹で始まったグループであるが、このアルバムでは3人編成となっている。曲によってメインボーカルが代わるのだが、一人ひとりが一級品の歌唱力を備えている。こういうスタイルのグループは珍しいと思う。であるから、ボーカル好きの私にとっては、とても聞き応えのあるアルバムである。
このアルバムも、例によって大人買いした中の1枚であるが、かなりのカビが発生していた。しかし、クリーニングしてみると、ことのほか盤質は良く、再生回数の少ない盤のようだ。新しい内袋に入れて、良質盤コーナーに保管である。
キカイとごはんと猫が好き。