オーディオマニアであれば誰でも知ってる名カートリッジ、DENONのDL-103。音は試聴会などで何度も聞いたことはあるが、私は持っていなかった。DENONのMCカートリッジで使ったことがあるのは、301Ⅱくらいのものだ。まあ、カートリッジとは言え、数万円の物をおいそれと買うことなど、当時はできるはずもなく…
そしてつい先日、オクで落札したプレーヤーに付属していたのが、これである。というか、このカートリッジが付いてるからプレーヤー本体を落札したようなものだ。早速音を聞いてみる。まずは、オーケストラから。ハープやバイオリンの細かな音も良く拾ってくれる。さすがは放送局スタンダードだ。いやまて、103はこんなに艶っぽい音だったか?なんか現代的な音に感じる。トーンアームから外して裏を見る。あれ?103は金文字でDENONなんて書いてあったかな?よく見ると、センターラインも白ではなく金色だ。さらにシェルも外して上面を見る。ありゃりゃ、こりゃLCⅡじゃないですか!
103LCⅡは103の派生モデルであるLCの再販モデルだ。コイルにはLCOFC(無酸素銅)が奢られており、各部のブラッシュアップもされている。道理で今っぽい音(とは言っても38年前)が出るわけだ。さてそうすると、やはりスタンダードの103が、がぜんほしくなる。冒頭で、103シリーズは所有していないとは書いたのだが、実は針折れ品を2つ持っている。奥が103Rで、手前がスタンダードの103。どちらも買ったプレーヤーに付属していた物だが、カンチレバーの根元からがっつり折れている。
このままDENONの交換サービスに出せば、新品が送られてくるが、2個で7万以上の出費は覚悟しなければならない。ネットでは、カンチレバーごと丸針のスタイラスに入れ替えてくれる業者もいる。内部破損がない場合に限るが、費用は半額以下だ。悩みがまた一つ増えてしまった。
キカイとごはんと猫が好き。