買ってすぐにばらして、塗って、部品替えて、ようやく起動した私のカラクル。デビュー戦は、和田峠。陣馬街道の最高地点である。正直、ここに自転車で上るのは数十年ぶり。現在は、峠から神奈川県側は通行止め中。
今日は佐久のヒルクライムにエントリーしている友人たちが、ここで練習すると言うので、一足先に来てカラクルの実走評価をしようと言うわけだ。私は8時半ごろに、「夕焼け小焼けふれあいの里」を出発。朝ごはんもめずらしく米を食べたし、栄養睡眠ともに十分のコンディション。カラクルは、平地や緩やかな上りでは、意外に軽やかに走れ、シングルアウター55Tもあまり気にならない。ちなみに、標準は52Tである。路線バスの折り返し場を過ぎると、本格的な上りが始まる。シフトを刻みながら上るも、すぐにフリーロー側の34Tに入ってしまう。標準は30T。勾配がきつくなると、こぐことすらできなくなるので、降りて押す。少し勾配がゆるくなると乗って、きつくなると押す。それを繰り返して、峠到着。
押しはしたが、意外に楽に上れた気がする。フレームは、予想以上の安定志向。ハンドルやポストのしなりは感じるが、不安な挙動は一切なく、ママチャリのようなアンダーボーンタイプのフレームが、これほどまでに剛性が高いのには驚きだ。
さて、このタイミングで、友人たちもそろそろ到着との連絡があり、下り始めた。下りで、私の体重と慣性質量が加わると、さすがに制動には不満が残るが、タイヤの太さと、ホイルの剛性の高さはプラスに働く。コーナリングも、自然に舵角がつくのでわかりやすいが、油断は禁物である。全ての操作を、ロードやMTBより1テンポ早く、丁寧に行うのが小径車で峠を下るときの鉄則である。
ふれあいの里まで下り、友人たちと合流。私は比較のため、マシンチェンジ!今度は、DAHON Mu SLXで再アタックする。同じようなペースで上るように心がけていたが、DAHONはそもそもギヤ比も重さも違う。フロントはダブルなので、39Tのインナーを備え、フリーのロー側は30Tなので、ギヤ比は1.3、カラクルは1.6なのでかなり楽なはず。車重はDAHONの10キロに対し、カラクルは11.4キロ。DAHONの方が圧倒的に楽に走れそうな気がするのだが、実際ほとんど変らない。カラクルの55Tで踏む感覚も、DAHONの39Tで踏む感覚も、ひざにかかる負荷は、あまり変らないような気がする。
もともと、体力はないので、1本目でかなり手を抜き、体力を温存したつもりだったが…あまり温存できてなかったというのもあるし、何しろ暑さがひどい。自転車を比較する以前に、外的なファクターがちぐはぐ過ぎるので、あまり比較にはならないかもしれないが、気のせいにしてはカラクルの登坂力が秀でているのだ。
今回のカラクルは、あくまでシェイクダウンなので、まだ機械的な検討の余地も残している。今回の試走で、次回の運用に向けての、仕様変更の方向が見えてきた。
キカイとごはんと猫が好き。