先日、久しぶりに近所のリサイクルショップへ行ってきた。このリサイクルショップ、業界最大手であるが故、お値段もいつも強気である。ショーケースや、棚にきれいに陳列されているものなどは、驚きのプライスが付いている。
もちろんそんなものは、私の食指を動かそうはずもなく、目指すはレジ前に積まれたジャンクコーナーである。
「さてさて、今日は?」とレジ前に向かうと、銀塩カメラの入った箱がある。
「どうせろくなものは、ないだろうねえ…」と思ってみたが、前言撤回!今日は良い!思わず箱にかぶりつき、中身をあさる。買ったのがこのカメラたち。もちろん、すぐに動くものはないだろう。でも、程度の良いジャンクパーツであり、必ず何かの役に立つカメラたちだ。
その中のひとつ、不勉強ながら見たことがないカメラが入っている。俗に言う、トイカメラと呼ばれる部類のチープなカメラだ。調べてみると、メーカーは「LOMO」、これは聞いたことがある。ロシアのカメラメーカーだ。機種は「SMENA 8M」と言い、通称「スメ8」と呼ばれ愛されているトイカメラらしいのだ。ググってみると、何と新品で買うことができる。古いものかと思っていたので、拍子抜けであるが、こんなカメラがいまだに買えるというところが、なんとも時代錯誤でよいではないか!
しかし、あまりにチープな外観ゆえに、子供でも使えるトイカメラかと思えば、まったく外れである。本格的撮影機構を備えた、おもちゃのカメラである。
まずは、何といっても、そのチープな外観にしびれてしまう! 「写るんです!」より安っぽく見える程である。裏蓋を空けると、フィルムが装填されていたので、取り出そうとすると、巻き取り側のスプールがポロリと落ちてきた!別に壊れているわけではなく、そういう作りのようだ。
そして、シャッターチャージは手動。巻き上げただけでは、シャッターは切れない。そのシャッターは、何と!バルブから1/250までの本格派?!である。
絞りもきちんと動作し、ホットシューも付いている。距離は目測だが、そこまで求めてはいけない。鏡筒下には「USSR」の文字が光っている!
久しぶりに、遊び心に点火してくれるカメラが手に入った。たまには、フィルムを入れて試写してみようと思う。
キカイとごはんと猫が好き。