秩父札所巡礼後記

tit0192014年、乗鞍のヒルクライムに向けての練習も兼ねてスタートした秩父34ヶ所札所めぐり。順調とは言えないまでも、何とか年内に巡礼を終えることができた。私の場合、巡礼とは言っても、特に願いがあるわけでもなく、信仰心があるわけでもないので、スタンプラリーのような気持ちで始めたのである。全く、罰当たりな巡礼者である。

tit025最初のうちは、自転車の練習コースである定峰峠と絡めて回っていたので、効率が悪く、1日1箇所をまわるのがやっとだった。季節的にも厳しい時期にさしかかっていたので、暑さがこたえた。それでも、札所のお寺はどこも緑に溢れ、涼しげな木陰が蒸気ボイラーのようになった体を休ませてくれた。秩父は、盆地であるので、夏場は気温が高いことでも有名であるが、山間の寺社は別天地であった。とはいえ、札所のお寺は市内にもあるわけで、13番から18番までは、秩父駅周辺から外側に広がるように散在している。さすがに市内の札所を回るときは、かなり暑かったが、細い路地をつないで札所を回れるのは、自転車ならではの楽しさがあった。古い建物や、絵になる景色がたくさんあり、巡礼以外での再訪を計画したいと思った。

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シジミ蝶が休憩中

巡礼プラス自転車練習の成果があったかどうかは、はなはだ疑問ではあるが、9月の最初の土日で乗鞍マウンテンサイクリングは無事終了し、そこから先は、11月18日の 総開帳終了までの消化試合となっていた。

秩父の外側を反時計回りにまわるように、残りの札所は点在している。さすがに、道の駅に車をデポしての自転車巡礼には限界があるので、本職のバイクも使って、残りの札所はまわった。

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札所めぐりの資料である。WEBからDLして、使用済みFAX用紙の裏に印刷したものを持って回った。

季節が秋に変わりはじめると、夏休みの宿題をあわててやる小学生のように、札所をめぐる人が増えてくる。毎年同じなのかもしれないが、総開帳の期限が影響していることも確かだろう。そんな人ごみでごった返したような札所を回るにつけ、バイクで先を急ぐ自分が情けなくなってきたりもした。そんなわけで、後半戦のバイク巡礼は味気なく、やはり自転車で回ればよかったと思ったのが本音である。次回があるとすれば、さらに徒歩も交えて回りたいものだ。

「札所巡礼」というと、信心深い人にしか縁がない言葉のように思えるが、そんなことはなく、誰でも気軽に始めてよいことだと思う。非日常などという簡単な言葉では言い表せないが、わずかばかりの達成感が、とても心地良いものであるからだ。札所でなくても、お寺や神社などに、これから先、死んだ後と、お祭りくらいしかお世話にならないのは、少しもったいないのではないだろうか。というわけで、こんどは坂東の札所に挑戦なのです。

 

 


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