最近なかなか自転車やバイクに乗る時間が取れず、モヤモヤしながら仕事をしていた今日この頃。
今週火曜日に隙間を見つけ、急遽長野へと向かった。目的地は、晩秋の嶺方峠。サイクリストの間ではメジャーな峠ではあるが、今は「嶺方峠」という呼称は使われていないのか、地図にも書かれておらず、白沢峠とも呼ばれているようだ。
朝5時に八王子の自宅を出発し、中央高速で長野へと向かう。3.5時間ほどで、デポ地である道の駅「小川」に到着。併設のコンビニで行動食を購入する。道の駅自体は定休日だが、コンビニが併設しているととても便利だ。
今日のお供は久々のロードレーサー。コラテックの泥道(ドロミテ)君だ。ちょっと体力的に自信がないので、お気楽ロードにお出ましいただいた。
自転車を組み、さて行きますかと上着を脱ぐと、突然サイクルジャージのファスナーが下から裂けた。と、同時にファスナーのツマミが弾け飛んだ(気がした)ので、慌てて探すも見つからず。車の下に飛んだような気もしたので、車を移動してさらに探す。しかし見つからない。そりゃそうだ、ファスナーのツマミは飛んでなかったのだから。今度はきちんと下からファスナーを閉める。つまらない1人小芝居で15分ほど出発が遅れてしまった。全く、何やってんだか…
小川村の街中を抜け、ガソリンスタンドを右折すると、いきなりの激坂がお出迎え。早速、ロードレーサーのアドバンテージが生きてくる。シーズンはそろそろ終わりらしいが、たわわに実ったりんごの木を眺めながらじわじわと登っていく。途中の2箇所の展望広場で小休止を取る。スタート直後は雨上がりでかなり濡れていた路面も、2箇所目の「アルプス展望広場」に着く頃には、だいぶ乾いてきた。頻繁に訪れるお蕎麦屋さん、「遊楽」さんの前を過ぎるとあと少しでピークだ。
ピーク手前の展望台
感動の薄いピーク地点でウインドを着込み、フルフィンガーのグローブに替える。日は出てきたが、止まるとすぐに冷えてくる。そんなことも含めて、個人的にはこの季節の自転車遊びは好きだ。寒いのであまり飛ばさずに下っても鬼無里の集落まではすぐだ。
突き当たった国道406号を左折し鬼無里の街中？を抜けて行く。途中、おやきの「いろは堂」で一休みしようと思ったら、ここも定休日。当てが外れたが、そんな気はしていたので問題なし。
街中を抜けると緩やかに勾配が増していく。平均しても5%以下だろう。たいして苦労もなく、峠の手前のトンネルに到着。真っ暗なトンネルの向こうに見れてくる景色は…
いやはや、今回はなかなかの絶景である。わずかに雪が被った白馬の山々の下に細長い雲が横一文字に流れている。空気も澄んでいて、青空とのコントラストも良い感じだ。
しばし、ボーっと景色を眺め、少々空腹なのを思い出してコンビニおにぎりを頬張る。欲を言えば、手前の山にも雪が被った景色を眺めてみたいものだ。それができるのは年明けかな？
さて、いつまでもいると風邪をひいてしまいそうなので、再びウインドを羽織って下り始める。峠から少しの区間の道路は極めて荒れている。うっかりするとパンクしてしまいそうだ。
かなり気を付けて下っていたのだが、路面を読み違えて大きく車体が上下した瞬間、ボトルが弾け飛んでしまった。目線は先の路面に固定されているので、振り返ってみることはできない。後方から「ゴロゴロドサッ！」という音がしたのでガードレールの下に落ちてしまったようだ。
自転車を安全なところに置き、確認に向かう。ガードレールの下は2メートルほど垂直にコンクリートが打ってあり、そこからそこそこの斜度の崖になっている。上から見ると、ボトルらしいものが見える。幸いにも掴まれそうな枯れ木がそこそこ立っており、それにつかまりながらなら取りに行けそうだ。もちろん2次災害に発展する恐れもなさそうなレベルである。早速、枯れ草まみれになりながら、上から見えた地点に近づく。と、違った… 白っぽいペットボトルが転がっている。もう一度上からの捜索を試みる。さらに下にそれらしいものが見える。今度は間違いなさそうだ。2度目の正直で、何とかボトルは回収できた。お気に入りなので、山に捨てたくはなかったのだ。
その後は順調に下り、白馬村まで下りてきた。お日様も心地よく、寒くも暑くもない、程よい気候。線路の向こうには北アルプスがずっと見えていて、得してる気分。いつもは線路を渡ってすぐに国道148号に入るのだが、線路の手前にある農道を南に走って行ってみる。程なく国道に戻されてしまうが、不愉快な白馬の駅前はパスできた。
さて、国道を離れてオリンピック道路に入ってからは、道の駅まで事務走りだ。途中までは緩やかな登り基調の道。最初のトンネルを過ぎてからは、道の駅まではほぼ下りだ。どこにも立ち寄らずに黙々と走り、道の駅に到着。道の駅自体は定休日だが、隣のさんさん市場は元気に営業中。お目当てのリンゴと、お米とおからを買えたので買い物欲は満たされた。この時点で15時を少し回っている。せっかく来たのだから、他に寄りたいところもあるのだが、明日のこともあるのでおとなしく帰ることにする。やはり長野は良い….また来よう。
キカイとごはんと猫が好き。
