“DEEP V” THE BOOMTOWN RATS

写真 2016-03-02 20 56 10ブームタウンラッツと言えば?、”I Don’t Like Mondays(哀愁のマンデイ)” !、と答えが返ってくる。まあ、私くらいの年齢の洋楽好きにとっては、それは当たり前の反応。あまりにもその印象が強いがために、とかく、一発屋と思われがちなラッツですが…「そうかもしれない!」と、このアルバムを聴いて思ってしまった。

3枚目のアルバムでブレイクしたラッツだが、その後の活動は精彩を欠くものだった。5枚目のこのアルバムを聴いても、ヒットチャートを賑わしそうな曲はなく、かといって玄人受けする曲があるわけでもない。ボブ・ゲルドフがチャリティー活動にばかり夢中になっていったから、と世間では言われている。それは定かではないが、ライブエイドや、USA FOR AFRICAを成功させた功績は大きい。(その後も膨大な数のチャリティーなどが行われていると思うが、かの国に何の変化もないように思えるのは、気のせいだと思いたい。)

そして何より、レコードの「音が悪い」。ミキシング段階で練れてないのか、カッティングが浅いのか、何しろレコードから出てくる音は悪い。まるで、ラジカセから流れてくるかのようなレンジの狭さ。自分のオーディオシステムが壊れてしまったかのようなひどい音に、思わず、アンプの各ボリュームを確認してしまった。いい曲であれば、音などあまり関係ないかもしれない。AMラジオから流れても、いい曲は人を魅了する。でも、ミキシング、カッティングは良いに越したことはない。アーティストが長い時間をかけて生み出した音楽を、きちんとした状態で、レコードに記録するのは大切なこと。誰のセンスが悪いのか、さぼったのか、知る由もない。そういえば、ライナーノートに「音質」の件が書かれているのは、見たことがないな。まあ、「音が悪い」とは表立って書けないとは思うが、日本語には「含ませる」という便利な機能がある。私には、音楽だけを純粋に判断するような、特別な耳は装備されてないこともあり、このアルバムは封印かな?。長年レコードを聴いてると、時折、こういった残念な盤に出会う。


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