腕時計の修理 その1

toke004先日、馴染みのお客さんが、腕時計を持ってきた。どこかで直せないかという依頼である。聞くところによると、自動巻きのローターが引っかかって巻き上げができないとのこと。手巻きも動かない。裏スケモデルなので、覗いてみると、剥き出しのねじ穴が見える。ということは、脱落したねじがどこかで噛んでしまっている可能性が高い。問題は、どこで直すか?である。

機械好きの私ではありますが、腕時計の修理は、ちょっと悩ましい。いずれは、普通の機械式くらいはOHできるようになりたいと思ってはいるが、何しろ奴ら、細かい… 小さいとか、細いとか、そんなレベルではないくらい、すべての部品が、細かく、儚い…

そんなわけで、「普通の時計」であれば、国立にある馴染みの時計屋さんに持ち込む。「普通の時計」は…である。普通というのは、ちゃんとしたメーカー品の時計であることだ。百歩譲っても、ETA製の汎用キャリパーが搭載されている必要がある。得体のしれない大陸製の時計は受けてくれない。時計店の場合は、分解中に部品の破損などが確認された場合、交換部品が入手できなければならないので、わけのわからない時計を引き受けてくれないのは当然だ。それは、我々バイク業界はじめ、どこでも同じであろう。

しかし、この時計…なんか雑だ…ツインバレルのオートマチックで、デュアルタイム表示。日付&曜日はわからない。機械の装飾は凝っているが、機械的にはそれほど複雑ではないようだ。幸いにも、道具は揃っている。しょうがない…やるか。

つづく

 


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