レコードを掃除する ①

レコードを聴く前に必ず行う儀式。それがレコードとスタイラス(針先)のクリーニング。居住まいを正してレコードを聴くときには、数十年欠かしたことがない儀式とも言えます。

ところが今のクリーニングは、かつて若かりし頃に行なっていたクリーニングとは少し勝手が違うことになってきています。というのも、若い頃に聞いていたレコードは皆新品。なけなしのお小遣いを貯めたものから、アルバイトで稼いで買ったものまで、当時は当然だが新品で買っている。中古レコードという言葉も無かったと思う。

最近では新品のレコードなど買えるはずもなく、全て中古での購入となる。その中古のレコード。コンディションにものすごく幅があり、コンディションの悪いものは凄まじく汚れているのだ。新品もしくは、自分で新品から所有して来たレコードであれば、ベルベット植毛のクリーナーで軽く撫でれば、はい終わり。ところが中古レコードは、保護袋(付いてればね…)から出した時点で埃まみれ。どんな環境で聞かれていたのかということより、当時の持ち主の健康状態が気になってしまうほどの埃が付着している。

もちろん、クリーナーで埃を取れば、見た目にはきれいになる。しかし、いざ針を落とすと、聞くに耐えないノイズに悩まされることになる。音が鳴っている間中、パチパチとひっきりなしにノイズが入る。心なしか、音も悪い気がする。これはいったいどういうわけなのだろうか?ウェットティッシュなどで湿度を加えてから拭いているので、静電気というわけではなさそうだ。その答えは演奏の終わった盤面に残っていた。

②に続く。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です