「日光音盤アワー」に行ってきました。

栃木県の日光といえば、世界的な観光地。そのエリアにある、「道の駅日光 日光街道ニコニコ本陣」という長~い名前の道の駅。そこで、月に一度開催されるイベントに参加してきた。

そのイベントは「日光音盤アワー」と称し、毎回テーマの違うアナログレコードを、音響の良いホールで大音量で楽しめるという、夢のようなイベントである。実は以前から行きたいと思っていたのだが、諸事情により参加できずにいた。何しろ、場所が日光である。おいそれと行ける距離ではないし、19時からの開催であるので、そこから帰るのもおっくうだ。

今回は、音盤アワーの主催者である学生時代の友人に、宿も手配していただき、万難を排しての参加となった。正直、その友人(学生時代のサークル内では同い年の後輩)に会いたいのも半分といったところだ。

先に説明させていただくと、その道の駅には、通常の商業施設の他に、演歌の作曲家である、船村徹先生の記念館が併設されている。その建屋の3階が多目的ホールとなっており、そこにビンテージオーディオ機器を持ち込んでの鑑賞会が、「日光音盤アワー」ということになる。

ちなみに、「船村徹記念館」も見ごたえたっぷりの、素晴らしい展示にあふれた記念館である。演歌をよく知らない人でも(私も含めて)、聞き覚えのある曲と、歌手、先生とのエピソードなどが繋がって行き、きっと楽しめる内容となっている。

さて、本題に戻ると、今回の演目は「細野晴臣、坂本龍一、YMO」である。高橋幸宏が入っていない理由はわからない(笑)。スピーカーはJBLのPA用と思しきスピーカーだ。他のシステムはあとで拝見するとしよう。最初に演奏されるのは、細野晴臣の「はらいそ」から数曲。ボリュームを上げて聞くと、レコード特有のスクラッチも盛大だが、我々アナログファンからすれば心地よいプロローグだ。飛び出してくる音は、とにかく元気がよくスピード感のある音だ。残響の少ないホールでは、システムのキャラクターそのものを楽しむことができる。

続いては、坂本龍一のソロ1作目「千のナイフ」のから4曲。タイトル曲の「千のナイフ」では、坂本龍一らしからぬ、かなり本気のギターソロが入っており、誰の演奏だろうかと想像していた。後で調べると、渡辺香津美のギターであった。音として記憶にはないのだが、山下達郎もカスタネットで参加しているというのも面白い。しかし、坂本龍一のソロは私にはちょっと重く、4曲で聞き疲れてしまった。ファーストアルバム特有の、「詰め込みすぎ」な感じだろうか。

さて、そのあとは耳なじみのあるYMOの楽曲となる。テクノポリスやライディーンを含む7曲はあっという間に終わってしまった。2人のソロの楽曲を聴いたあとのYMOは、まさに3人の化学反応の賜物であると実感できる。ジャンルとしてのテクノポップの世界は、さほどの広がりは見せてはいないが、YMOがそのジャンルのピークであるといえるだろう。

さて、楽しかったイベントも終わり、少し機材を見せていただく。正面に鎮座するJBLのスピーカーは、よく見ると自作スピーカーだった。ウーファーと箱はJBLらしいが、ツーイーターはどこのだろうか?箱の上にはセクストラルホーンのついたミッドレンジが乗っている。アッテネーターもむき出しで箱の上だ。

プレーヤーはDENONのものが2機。カートリッジはV15だ。アンプはマッキンのプリと、パワーアンプもマッキン!まあ、そんな感じの、私からすれば相当高価なシステムであった。音の方向性も納得だ。しかもこれらのシステムは、案内人である新部氏の私物であるという。

さてさて、今回のイベント参加は、かなりの調整を必要としたし、次回はいつ行けるかわからない。しかし、頑張って行く価値のあるイベントが一つ増えたのは、喜ばしいことである。

 

 


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